第7回 共働き夫婦の老後の備え。つみたてNISAかiDeCoどっちがいい?/46歳博行さん(仮名)

  • となりの夫婦の秘密をのぞき見!金と投資と男と女 / FROGGY 編集部

みなさんは、大切な人とまじめにお金の話をしていますか?

「今日のデート代、払ってくれるかな?」
「え、割り勘?」
「うわー、7:3で多めに出すことで体裁保ってきたよ……」

「おいおい、おごられ待ちかよ。財布くらい出せよ」
「またブランドのカバン買わされるわー」

このような感情を、だいたいの男女が味わっているはず。
男と女は、ロマンチックなことだけではありません。
しかし! だからと言って、お金の話は決して男女のタブー話ではないのです。

大切な人と、もっとまじめにお金の話してみませんか?
実はお金ってけっこうロマンチックなのかも!?

どうも。チーフです。

すみませんね、いきなり個人語りから始めちゃうんですけども。
いままでこの連載、楽しみながらやってたんだけど、実は毎回取材の帰り道になんとなく感じちゃってたわけですよ。
「ちぇ。いいなぁー、若者はよぅ」って。

もうさ。いい加減、若いラブラブカップルの取材しんどいの。

てことで今回は、結婚生活の酸いも甘いも味わい尽くしたぜ!! っていう先輩カップルに、人生の教訓みたいなの教えてもらいたくて突撃してみた。
若者、ついてこいっ!

今日のゲスト
北野博行さん(46歳/仮名)
10年前に転職し、金融関係の会社に勤める会社員。結婚21年目の奥さまと中学2年生になる息子さんとの3人暮らし。

チーフ、上品紳士に惚れかける。

チーフ

こんにちは。今日はお忙しい中、休日に申し訳ありません。
(いつもより丁寧。大人の対応バージョンのチーフ)

博行さん

いえいえ。こちらこそ、どうもありがとうございます。

チーフ

その、声……。

博行さん

……??

チーフ

品のある佇まいに、落ち着いたええ声、そして素敵なロマンスグレーの髪。
結婚してください。

博行さん

ははは。おもしろい方ですね。

チーフ

あっぶねえ。開始30秒で好きになりそう。

先生

ちゃんとしてください。

博行さん

!!!!!!!!!

チーフ

あ、ごめんなさい、こちらはカエル先生です。どうぞよろしくお願い致します。

博行さん

……カエル先生、この度はどうぞよろしくお願いします。

チーフ

なにからなにまで、紳士かよ。

おこづかい4万円は少ない? それとも……

チーフ

では早速本題。突然ですけど、博行さんはおこづかい制ですか?

博行さん

以前はそうでした。お小遣いは月4万円でしたね。

チーフ

ほう、4万円。「足りねぇ~」って嘆いてるお父様方だと3万円、時には2万円という人もいますよね。逆に奥さんが優しいラッキーサラリーマンは5万円とか。
これがいわゆる、新橋貧富の差(※)ってやつですね。※もちろんチーフの独断と偏見調べ
4万円は、ぶっちゃけ足りました?

博行さん

う~ん……(奥さんのほうをチラっと伺いながら)正直、足りなかったですね。やはり同僚と飲みに行くぞってなると、まとまったお金が出て行ったりするじゃないですか。

チーフ

するする!! すっごい、まとまって出て行く!!
どっかの駅で乗った電車で、気付いたら終電の赤羽だったり。で、タクシーで赤羽から帰るんですよね。

博行さん

僕はそんなことしないですよ(笑)。 もともと、そこまでものすごい飲みに行きたいとか、物欲もないんですよね。でもやっぱり、4万円は足りなかったですかね。

先生

それは努力した結果、足りなかったのですか?

博行さん

なかなか厳しい質問ですね~(笑)。
僕は仕事柄、外出が多いので、なかなかキャッシュフローが把握しづらい生活なんですよね。

チーフ

たとえば?

博行さん

たとえば、平日のお昼は社食でワンコイン、というルーティンじゃないんですよ。あとは、出張なんかで飛行機代や新幹線代などは、どうしてもクレジットカードで一時的に立て替えたり。

チーフ

わかる、わかるー。外に出るお仕事は大変ですよね。

先生

立て替えたそのお金は、どこに振り込まれるのですか?

チーフ

すごい。今日のカエル先生、いつになくキレッキレ。

博行さん

僕の口座です。

先生

キャッシュカードの引き落とし口座は?

博行さん

妻が管理する家族の口座です。

先生

では、戻ってきたそのお金は家族の口座に返してるのですか?

博行さん

振り込まれるまでの期間が長すぎて、ちょっと分からなくなってしまい……。

チーフ

わかります。月ずれ、月ずれでね。

先生

やり口がわるい政治家みたいですね。

チーフ

(池にかえれ)

お金の貯めどきは人生で3回訪れる

博行さん

ちょっと……大丈夫ですか?
でも、カエル先生のおっしゃるとおりなんですよ。というわけで、今までは妻が家計の管理をしてくれていたんですが、つい3ヵ月前から僕が一手に引き受けることになったんです。

チーフ

ほう! それはなぜ?

博行さん

妻も私もいい歳になってきたので、そろそろ老後のことも考えていこうと提案したんです。そういうことには私の方が得意なので、「じゃあやろうか?」と。

チーフ

いいなー、そういうことに詳しい旦那さん。奥さんはなんて?

博行さん

わかったよと。妻はこの21年間、妻なりのやり方があったので、そういう口座の棚卸しをしてくれて。資産整理というか。そして、今の夫婦の資産はこれですと渡してくれました。

先生

棚卸しはとても良いですね。
人生のなかでの貯めどきは3回あって、それが「独身時代」「結婚~子どもが生まれるまでの共働き時代」「子どもの独立~定年退職まで」です。ちなみに老後に必要な生活費は、目安として現役時代の7割程度と言われています。いまお子さんが中学2年生とのことですから、博行さんご夫婦だと今しばらくは厳しい時期ですが、8年後・博行さんが54歳の頃に再び貯め期が到来しますね。この8年、棚卸しされた資産を取り崩さないことが課題になりそうです。

チーフ

ねねね、下世話ですけど。
奥さんがやりくりして貯めていたお金って、「思ってたよりちょっと少ないな……」なのか、「おお、これは多いぞ!」なのか、どっちでした?

博行さん

それが、本当に「このくらいだろうな」っていう金額ドンピシャだったんです。2人で笑っちゃうくらい。金銭感覚は話し合って決めることも大切だけど、なんとなくフィーリングで合うのが一番いいと思います。

チーフ

結婚生活21年でフィーリングが合うって言い切れるのすごいなあ。私なんか今日旦那と、息子のお迎え時間で3時間くらい揉めた。

博行さん

いやいや私たちもやっぱり、数えきれないくらいケンカはしましたよ。紆余曲折。それが夫婦ですよ。ただ、金銭面では、私みたいな曖昧な男にも寛容にやりくりしてくれましたね。

チーフ

ふーん。じゃあ、奥さんのこういうお金の使い方あんまり理解できないなーとかいうのは?

博行さん

うーん……、特にないですね。

チーフ

まぁ、フィーリングが合ってますこと。

老後の資産形成はつみたてNISAかiDeCoかどっち?

チーフ

そこまで大きな金額を管理するようになって、旦那さん的に今まで感じたことがなかった物欲とか湧いてこなかったですか?

博行さん

物欲はないんです。洋服や時計は良いものを持ちたいっていう趣味の人も多いと思いますが、私はそこがまったくないんです。

チーフ

物欲どこに忘れてきたんだよ。

博行さん

いやいや、趣味はありますよ。でも趣味は山登りで、本当に交通費くらいしかいらないですかね。

チーフ

奥さんも一緒に登るんですか? そんでもって山道に咲いた花をみて、「おい、綺麗な花が咲いているぞ」「あらあなた、本当きれいですね。心が洗われますね、ふふふ」とか言うんでしょう?

博行さん

あはは~! それがねぇ、何回も誘うんですが妻は山に登ってくれないんですよ。最近は中学2年生の息子とよく登ります。

チーフ

ちょっとまって。中2男子ってのは、親の休日のお誘いが一番うざいって相場が決まってるんですよ。

博行さん

ははは。まぁ、それなりに反抗期かな? みたいなこともありますが、すごくいい子ですよ。

チーフ

わたしの息子も3週間連続で体操着持って帰ってこないし、友達のキックボードを勝手に公園で乗り回して学校から電話かかってきたりしましたけど、いい子ですよ。

先生

…………。

チーフ

お願い先生。そんな目でこっちを見ないで。

チーフ

ていうかお子さん、その育ちの良さからして私立中学ですね?

博行さん

私立です。よくわかりましたね(笑)。

先生

お子様の学費用に、なにか特別なことはしていましたか?

博行さん

今まで妻任せだったのでよく把握してませんが、0歳から学資保険を。

先生

共働きで家計には余裕があるのでしょう。学資保険を続けながら私立の中学に通う費用を捻出できているのであれば、すばらしいです。このまま奥さまに家計をお任せしててもよかったような気もします。

博行さん

それが僕は転職組でして今の会社は10年目になったところです。長く勤めあげた人ほどには、退職金も期待できないですし、ここからは私がしっかり運用も含めて考えようと今、一生懸命勉強しているところです。

チーフ

なるほどねー。今は何かしてるんですか?

博行さん

いまは外貨預金を少し。あとはファンドラップとかも流行ってるようなので、興味津々です。

チーフ

あーーはいはい。ファンドをラップに包んじゃって冷蔵庫にぽいってやつね。

先生

違います。
ファンドラップは、個人が証券会社や銀行などにまとまった資金を預けて、投資先の選定や配分、運用など資産運用をまるっとおまかせする商品のことですね。ちなみに、ラップはチーフの言ったラップと同じで「包む、包括する」みたいな意味です。
手間がかからない点はメリットですが、一般的には手数料が高いので、手間と費用を天秤にかけて検討するのが良いでしょう。

チーフ

へー。じゃあ、つみたてNISAはどうですか? 私、これならちょっと知ってる。

博行さん

うーん、つみたてNISAだと少額すぎるかなーと思って。なかなか手を出すに至っていないですね。

先生

老後の資産形成なら、つみたてNISAと並んで候補に上がる確定拠出年金(iDeCo)はどうでしょうか?

チーフ

お、これも聞いたことある。

先生

簡単にいうと60歳まで引き出せない積み立てなのですが、所得控除があってお得な制度です。例えば年収600万円の会社員(所得税率10%)が毎月2万円積み立てるとすると、所得税・住民税を合わせて年間約4.8万円の減税になります。

チーフ

えー、それはすごい! でも、60歳まで下ろせないって結構ハードル高いなあ。

先生

たしかに、結婚や出産、マイホーム購入などライフイベントを控えている30代にはハードルに感じるかもしれませんね。セカンドライフに向けた準備を意識し始める45歳あたりがひとつの目安になりますから、博行さんご夫婦はまさに今がベストタイミングですね。
ちなみに、20~30代で貯蓄額500万円未満ならつみたてNISA、45歳以降もしくは貯蓄額500万円以上なら確定拠出年金で老後に備えるのがおすすめです。

博行さん

とてもいい話を聞きました! 今夜、さっそく妻に相談してみます。

チーフ

わー。頭いい話もうやめて。
ところで博行さん、突然ですがご出身はどちら?

博行さん

仙台ですが……?

チーフ

なーんだ。

博行さん

え、なんですか?

チーフ

いや、上品でさわやかといったら、葉山だろうなって。
絶対サーフィンしてると思ったのに。

先生

山登るって言ってたじゃないですか。

てことで、次回は奥さんが登場!
爽やかええ声、ロマンスグレーな旦那さんの秘密が明らかになる!?

<のぞき見メモ>
1 人生のなかでのお金の貯めどきは3回。「独身時代」「結婚~子どもが生まれるまでの共働き時代」「子どもの独立~定年退職まで」と覚えておこう。
2 老後に必要なお金は目安として現役時代の7割程度と考えておこう。
3 20~30代で貯蓄額500万円未満ならつみたてNISA、45歳以降もしくは貯蓄額500万円以上なら確定拠出年金(iDeCo)で老後に備えよう。