お金も人生も、全力で使うことで価値が出る!【中編】

SNSで大好きな「モテ」に関することを発信し、モテクリエイターとして活躍する「ゆうこす」こと、菅本裕子さん。2016年に設立した個人事務所の売上が1億円に届きそうという彼女だが、実は10代のとき国民的アイドルグループHKT48でアイドルデビューするも脱退。その後もタレントやモデルとして活動するが、収入のないニート時代も長かったという。そんな彼女に「好きなことを発信してお金を得ること」について語ってもらいました。
ゆうこす流「”好き”をどんどんでっかくする」方法【前編】を読む

話題性のあるものに自腹を切る

──“モテクリエイター”としてSNSで「モテ」に関する化粧品やファッションのことを発信しているわけですが、いまやっているような、人気のリップグロスの新色を全色買って使用感をレポートするなんて元手がないとできないですよね。お金がないときはどうしてました?

いまやっているような全色買いはおろか、人気のある商品でも1色しか買えなかったです。当時は、ライブ配信の「SHOWROOM」っていうサービスを使って、自分のことを語りつつ視聴者からお金をいただいてました。SHOWROOMってウェブ上で投げ銭をもらえるんです。それを元手にしてコスメとか自分の好きなことやものを買ったりして、またそのことを配信してって、そうやっていくうちに、自分の好きなことを発信しながらお金にも繋がるようになっていきました。

バイトで取り急ぎお金を稼ぎにいくって手もあったんですけど、自分の時間をバイトに奪われるのが嫌だったんです。なので自己プロデュースするって決めたときにSHOWROOMを使おうって最初から思ってました。

──いまではいろんなものが買えるようになって。

でも、そうなっているのはみんなが応援してくれてるから。私がSNSを通じて稼いだお金は、みんながくれたようなものじゃないですか。だからこのお金を自分のためだけに使ってたらすごい悪い気がして。みんなからもらったお金なんだから、使うときにはどう使ったのかを絶対に発信しなければって。有益な情報として、もう倍くらいにして返していきたいんです。

──いまは“ゆうこす”に紹介してほしい商品がたくさん送られてくるんじゃないですか?

いいえ、まだ自腹を切って買っていることが多いです。服は展示会にいかせてもらえるようになったので、普通よりかは安く買えていると思うんですけど。いまだに人気の限定化粧品なんかは、発売日に購入しないと全色揃えられないため、都内のデパートを駆け回ったりしてます。どうやったらメーカーからもらえるんですかね?(笑) でも、その駆け回ってバタバタしているところもSNSで拡散することで、「ゆうこす」って存在をより身近に感じてもらえますし、それも方法の一つかなって。

──自腹を切る基準はなんですか?

自分がかわいいと思ったものはもちろんですけど、やっぱり自分がそれを使うことで、より世の中に自分を発信できるかなとか、自分のためになるかなとか、そういう基準で選んでいます。

前までは、自分のためっていうと、「このクリーム塗ったらかわいくなるから欲しい」っていう選び方をしていました。でもいまは、個人的に好きなクリームではなくて、新発売でみんなが絶対に検索してくれそうなものを、私が誰よりも早くレビューすることで、ファンも喜んでくれる。そして、ファンじゃなかった人とも、私が発信した情報を通して、ファンとして繋がれるきっかけになるかもしれないーーそういう話題性のあるものに使うことが、自分のため、ですね。そうやってファンを一人一人コツコツ増やしているので。

──自分に興味を持ってもらえる“きっかけ”に、お金を“使う”んですね。

その情報から私のファンになってくれる人がいたら、それは私の「好き」を発信したことで来てくれた人だから、これからも共感できる仲間になれると思っています。
あと最近使ったのは、「タイムバンク」という他人の時間を買えるサービスで、見城徹さんの時間を買いましたね。全然安い金額ではなかったですよ……90分で110万円ぐらいだったと思います。でも、あの見城さんにお会いできるんだったら、って。普通に生活してたら絶対にお会いできない人じゃないですか。

100万円を自分次第で安くする

──幻冬舎という出版社の社長であり、伝説の編集者ですよね。

堀江貴文さんとか、家入一真さんとか、さっき話したSHOWROOMってサービスの会社社長の前田裕二さんとか、自分が好きな人たちが、みんな見城さんのことを尊敬していたから、どんな人か興味を持っていたんです。それで、見城さんがやられている番組をチェックしたり、本を読んだらすっかり大ファンになりまして。いつか絶対にお会いしたいけれども、絶対にお会いできる方ではないな、、と思っていたときに、タイムバンクにアップされているのを拝見して、、! これは絶対に買わないといかん!! と、運命を感じて、買わせていただきました(笑)。

──110万を使うのはどんな気持ちでした?

あんな金額使うのは初めてでした。好きなことを仕事にするまでは、何よりもお金が第一だったから、「会いたいけど高すぎる」って、たぶん諦めていたと思います。でもいまは、お金よりもまず先に、好きなことや自分のためになることを大切にしているので、そっちが勝った。90分で使う110万円はまたあとで稼ごうみたいな。

──本当にストッパーがない状態ですね(笑)。

正直、100万円以上のお金を使うのはとても緊張しました。せっかく憧れの見城さんとお会いできるわけですから、見城さんの本を片っ端から読んでめっちゃ研究して勉強して、自己分析もむちゃくちゃしました。完璧な私でお会いしたかったんです。
いま考えると、見城さんにお会いすると決まってから本当に私自身いろいろと成長できたし110万円という値段以上の価値があるお時間だったなと思っています。

お金の稼ぎ方も大事だと思うんですけど、お金の使い方も大事だなってタイムバンクを機に思いました。

──実際にお会いしてどうでした?

雷が落ちたんじゃないかってくらい緊張して。その緊張感も含めて楽しかったです、全部、刺激になりました。

失敗も物語としてファンと共有

──次は何にお金を使ってみたいですか?

お金を使ってみたいことで言うと、自分の自社ブランドでスキンケアブランドを立ち上げようとしているんですけど、それですね。

いざ自分で作ったらびっくりして。既存メーカーとのコラボじゃないから、毎回、化粧品の工場に行って、ボトルのメーカーへも行ってやってるんですよ。ボトルの「ここの細かいところどうしますか?」って聞かれて、「ここは金色にします」って言うと、「じゃあ20円アップします」って言われたり、「3000個作ったらこの値段ですけど、5000個だと200円下がります」って言われたり、何かしようと思うと細々としたお金がかかるんです(笑)。

そうやって好きなことやっていたら、お金が足りなくなってきちゃって。まだまだ作りたいことがたくさんあるのに、仕方なくセーブしている状況です。とりあえず、いまお金があったら全部使いたいくらい物作りに没頭したい。

──そんなに大変ならコラボすればよかったじゃないって言われませんか?

言われたとしても「私は自分で作りたかったんです、すみません」で終わります。
SNSで、自分個人で生きていけるんだよってところをもっとみんなにアピールしたかったのもありますし、経験してみたかったんですよね。

それに失敗しても面白いかなって思って。その経験を活かしてまたなにかやろうかなって(笑)。知らないことを知るのって楽しいし、その失敗も成功も自分に返ってきて、自分次第っていうのにもやりがいを感じますし、たぶん、私に合っていると思います。

──失敗もぜんぜん怖くない。

失敗はダメなものではなくて、この先の自分の成長のためになるからどんどんどんどん失敗して、それを改善したらいいんだってところに気付いてからは、失敗するのも怖くなくなりました。間違ってもちゃんと謝ればいいし、見栄を張らなくてもよくなったんで、人生すごい生きやすくなりました(笑)。